「2013年6月」のアーカイブ

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第2回目のBeautiful Business Womanは、三重県立美術館の原舞子学芸員です。ご担当された「アジアをつなぐ―境界を生きる女たち 1984-2012」展の見どころや「アートに生きた女たち」の感想、学芸員のお仕事についてうかがいました!

 

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三重県立美術館 原舞子学芸員

 

ナボン(以下N):「アジアをつなぐ―境界を生きる女たち 1984-2012」展の見どころを教えてください。
原学芸員(以下H):アジア16か国・地域、48人の女性アーティストによる作品をご紹介しています。
日本でこれだけ大規模でアジアの女性アーティストをご紹介する展覧会は初めて。
言語も民族も宗教も様々であるアジアの定義は難しいけれど、本展では西はパキスタン、インド、南はインドネシアまで、東は日本も含んでいます。1970年代から活躍しているアーティストから現在20代のアーティストまで年齢も様々。何か共通項を見つけるというよりは、アジアの多様さを感じてほしいです。

 

N:タイトルの中の“1984-2012”という年代は?
H:出展作品が制作された年代の古いもの(1984)-新しいもの(2012)です。アジアのアーティストが国際的に注目され始めたのは1980年代。それまでアーティストがいなかったわけではありませんが、この頃から政治的、経済的にも活動しやすくなったことも要因となり、国際的に活躍するアジアのアーティストが増えました。その頃から現代の作品を集めることで、現在進行形の作品だけでなく、アジアの美術の歴史も紹介できたらと考えました。

 

N:ぜひ注目してほしい作品を教えてください
H:マレーシア出身のイー・イランさんによる写真シリーズ作品《スールー諸島の物語-境界線》です。作品の一つには、海の水平線に向かって続くマレーシアとフィリピンの境界にあるセメントの柱が写されています。よく見ると、水中にはすいすい泳ぐウミガメの姿が。
スールー諸島にはかつてイスラム教国であるスールー王国が存在していましたが、19世紀後半に近代化の流れの中で消滅、フィリピンへと支配が移りました。作家のイー・イランさんはスールー諸島近くのマレーシア、ボルネオ出身。ボルネオはかつてスールー王国の影響が及んでいた地域でした。イー・イランさんは現在確かに存在する“境界”とその間を自由に行き来するウミガメをとらえることで、“境界”にとらわれない存在への憧れを表現したのだと思います。展覧会全体から感じ取ることができる「あらゆる境界をしなやかに行き来しながら表現する女性アーティスト」、というテーマともつながり、印象的な作品です。

 

N:「アートに生きた女たち」展をご覧になった感想を聞かせてください
19-20世紀に欧米で活躍した女性芸術家、ということで、年代も国も違うけれど、生き生きと活動していたということが伝わってきました。モリゾなど印象派の女性画家は個人的に好きで注目していましたが、他の作家と一緒に見ると新鮮でした。第4章“女性とデザイン”が心に残っています。デザインという生活に密着した芸術を、当時家庭の手仕事の多くを担っていた女性が得意としたこととが見えてきて、新しい気付きでした。


N:学芸員のお仕事について
学芸員として、何年働いているのですか。専門分野は何ですか。

H:今年で7年目になります。
美術史、日本の近代美術(明治~昭和)を専門に学びました。
日本の近代は大きな変化があった時代であり、今の私たちと地続きになっている考え方や物の見方が生まれた時期でもあり、とても興味をもったことがきっかけです。
三重県立美術館に勤務してからは、現代美術の展覧会も手掛けています。

 

N:学芸員のお仕事のやりがいはなんですか
H:日々、難しい仕事だな、と感じています。
学芸員の仕事は、美術作品と見る人をつなぐ“パイプ”の役割をすることだと考えています。表に出なくても、確実に届けること。そういった役割を担っていることをとてもやりがいに感じます。

 

N:学芸員ってやっぱり素敵なお仕事だなぁ。ぼくも頑張ろう!

  原さん、ありがとうございました!

 

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「アジアをつなぐー境界を生きる女たち 1984-2012」展 展示室内にてナボンと

 

 

 

三重県立美術館で開催中のアジアの女性アーティスト展

いよいよ今週日曜日まで!(6月23日) 必見です!!
アジアをつなぐ―境界を生きる女たち 1984-2012

について詳しくはこちら
 

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記念すべき、第1回目のBeautiful Business Womanは、ボストン美術館の副館長、ケイティ・ゲッチェルさんです。
 

 

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ナボン(以下N):ボストン美術館で何年働いているのですか?

ケイティ(以下K):22年です。
 
N: 副館長になるまでの経歴(キャリア)を教えてください。

 
K: まず、大学で美術史を学びました。卒業後にニューヨークにあるグッゲンハイム美術館でインターン、その後アシスタントとして、ボストン美術館の展覧会企画部で3年ほど働きました。それから展覧会企画部の正規の職員、そして部長になり、現職である副館長という職に就きました。1999年のことです。不思議な繋がりを感じるのが、ちょうどこの年に名古屋ボストン美術館はオープンしましたね。私はその第1回の展示「モネ、ルノワールと印象派の風景」展に来日しました。それから帰国して、わずか3週間後に当時の副館長が離職し、私が抜擢されたのです。私にとってとても劇的な年でした。だから、来年、名古屋ボストン美術館がむかえる15周年は、私にとっても記念すべき15周年といえるのです。(笑)
 

N: 当館で現在開催されている「アートに生きた女たち」展はご覧になりましたか?
 
K: もちろんです。

 

N: どういった印象を受けましたか?
 
K: とても素晴らしい展示だと思いました。女性に焦点を当て、幅広い時代の、また様々な表現手段による作品がたくさん展示されており、女性がどのように美術と関わってきたのかがよく分かる内容でした。
 
N: ケイティさんのお気に入りの作品を教えて下さい。
 
K: ドリス・リーの≪つる草 #1≫(作品番号52)ですね。実はこの作品、私のオフィスに飾られていたのです。とても思い入れがあります。
 
N: では、日本の来館者にぜひ見てほしいと思う作品はどれですか?
 
K: まず、ベティ・コークの≪ネックレス≫(作品番号73)とアグネス・ペルトンの≪プレリュード≫(作品番号76)です。これらの作品を並べて展示してあるのが、とても面白いと思いました。円形が連鎖しているようで。エリザベス・ブートの≪カンパーニャの水仙≫や、サラ・ホイットマンの≪バラの花―ヴィリエ=ル=ベルの思い出≫など、花を描いた作品で、とても美しいですよね。エメ・ラムの≪吹雪≫も、とても面白い作品です。私もここで初めて見たのですが、この吹雪の様子はボストンの冬の風景を思い出しますね。あとは、ポリー・セイヤーの≪キャベツ≫。色彩も鮮やかでとても魅力的な作品です。私のオフィスに飾る次の作品は、これがいいなと思っています。

 

N: ケイティさんはもう何度も日本にいらっしゃっていますよね。
 
K: はい、だいたい40回くらいは来ていると思います。
 
N: 何度も来日される中で、なにか日本に変化は感じられますか?
 
K: そうですね。まず、初めて来たときには、この美術館のある金山にアスナル金山はなかったですよね。

それから、女性のファッションに変化を感じます。
 
N: どのような変化ですか?
 
K: 私が初めて日本に来た頃の女性たちの服装は、どこか統一されている印象がありました。けれど今は本当に人それぞれですよね。女性らしいものから、独創的なもの、洗練されたもの、一つの形式にとらわれていないように感じます。スカートの丈でも、とっても短いものから長いものまでありますよね。
 
N: そうした変化は、ケイティさんから見てどのように感じますか?アメリカナイズされていっているか、それともヨーロッパや他の国々の影響があるように感じますか。

 
K: いいえ、日本独自のものだと思います。形(パターン)や刺繍(ステッチ)など、細部までこだわったファッションはとても日本的だと感じます。
 
N: 今日はお時間いただきありがとうございました。
 
K: こちらこそ、楽しかったわ、ありがとう。
 

 ケイティ副館長から、メッセージをいただきました!

(日本語の字幕はコントロールバーでon/offを切り替えられます) 

 

 

うさぎちゃん登場!

2013年6月 7日

 

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ドレスや帽子、アクセサリーで美しく着飾った絵画の中の女 性たち。「自分も身につけてみたいな」と思ったことのある方、多いのではないでしょうか?出展作品から、衣装を2着再現しました!ポスターでおなじみ、こちらを凛と見つめるヴィジェ=ルブランの作品と、純白のドレスに黒いリボンが映えるアデライド・チェースの作品です。ドレスアップすると、描かれた女性の気持ちが分かるかも?ぜひ、体験してください!

 

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記念撮影をお忘れなく!
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  ~衣装を制作してくださった名古屋ファッション・ビューティー専門学校 ファッションマスター科 テクニカルコース

   遠山さん、田井さん、安藤さん、鈴木さんにコメントをいただきました!~
 

■遠山ひかるさん
絵画に描かれた中世ヨーロッパのドレスの雰囲気をだすため、素材選びや装飾にこだわりました。美術館に来た方が、展覧会の気分をすこしでも味わってもらえるよう、レースやぼたんなどの装飾で豪華に仕上げました。どんな体型の人でも着られるよう、後ろを紐にしたり、ウエストをゴムにするなどの工夫をしました。ドレスをレースやぼたんで飾るのはとても楽しかったです。

 

■田井弥春さん
絵画から伝わる生地の風合いを大事にしました。
また絵画では見えていませんが、胸元や袖口などの装飾も加えてもその雰囲気を壊さないようにすることを大切にしました!一人でも多くの人が着て、絵画の人物になりきっていただけたら幸いです。

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素材の違いにも注目!

  

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帽子にはレース、リボンに加え、羽根がついています!

■安藤皐さん
とても薄い布を縫うのは初めてだったので、大変でした。

どのようにしたら可愛らしいのができるか考えるのは楽しかったです。


■鈴木里奈さん
帽子の製作にあたり作品の雰囲気からかわいらしい少女をイメージし、スカーフの部分にレースをたたき、また、レースに細いリボンを通すことで一段とかわいらしい雰囲気になるように工夫しました。
来てくださった1人でも多くのお客様が実際に着用し、ドレスに触れてほしいです。

 

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~飯田さん、杉浦さん、田財さん、田中さん、寺本さん、山下さん~

 

 

 

アデライド・チェースの白いドレスを制作してくださった名古屋文化短期大学 ファッションビジネス科 ファッションデザインコースコース の皆さん。

「ドレスの透け感を出すよう工夫しました。袖のを作るのが難しかったです。」とコメントをいただきました。