「2013年9月」のアーカイブ

 

 

 9月4日(水)、11(水)に、「アートに生きた女たち」展の作品を、より多くの方に楽しんでいただけるようにと企画した、視覚障がい者向けプログラム「陶磁器ってナンダ?」を開催しました。

 

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まずプログラムの最初に、陶器磁器炻器ボーンチャイナをそれぞれ触りました。

触り心地、はじいたときの音の違いを実感してもらいながら、特徴をお話しました。
 

 

 

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続いて、材料となる陶土陶石を紹介しました。

また、水を加えてやわらかくした陶土にも触れて、においを感じとる参加者も!

 

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素材を知ったら、次ぎは制作工程!焼く前、素焼、完成のそれぞれの段階の湯飲みを使って紹介しました。

段階を経るごとに重みや触り心地が変化するので、みなさんビックリ。

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下絵付と上絵付の違いも、触って体感!

   

立体コピーで表した絵画作品2点も、紹介しました。

作品に描かれた帽子を想像していただこうと用意したアイテムも好評でした。

  

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 そのあとは、展示室へ行って陶器と磁器の作品を鑑賞です。

作品の一部を再現した資料を使いながら、学芸員が作品について説明をして一緒に鑑賞しました。

 

 

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「日本画ってナンダ?」、「油絵ってナンダ?」に続いて3シリーズ目となりましたが、参加者の皆さんは毎回とても熱心で、積極的です。

私たちが気づかなかった匂いやちょっとした違いにも敏感で、反対に気付かされることが多くあります。
アンケートからのお声からも、プログラムを楽しんでいただけた様子がわかりました。

ご参加ありがとうございました!

 

本プログラムには、愛知県立芸術大学 デザイン・工芸科 陶磁専攻 佐藤文子准教授、長井千春准教授、梅本孝征准教授、

大学院生の森本静花さん、松下紘子さん、明石朋実さん、大石章生さんにご協力いただきました。

御礼申し上げます。 

 

 

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第8回目のBeautiful Business Womanは、先月愛知県副知事に就任された吉本明子さんです。吉本副知事は東京大学経済学部をご卒業後、1985年に旧労働省に入省。農林水産省経営局女性・就農課長、厚生労働省雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課長、厚生労働省職業能力開発局総務課長を歴任され、特に女性の社会進出支援に取り組まれてきました。女性の働き方と展覧会のご感想を伺いました!

 

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大物ゲストにちょっぴり緊張

ナボン(以下N):厚生労働省で女性の社会進出支援に取り組んでおられたと聞きました。具体的にはどのような社会進出支援をされていたのですか。


吉本副知事(以下Y):女性の社会進出支援という意味では、1年前まで籍を置いていた厚生労働省雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課で重点的に取り組んでいました。具体的には、個々の企業の雇用管理の実態を見て、男女雇用機会均等法がきちんと守られるようにすることが基本的な仕事でしたが、それにとどまらず、ポジティブ・アクション(*男女労働者の格差解消に向けて個々の企業が行う自主的かつ積極的な取組)の考え方を広めるよう努めてきました。

 

N:日本社会全体の高齢化や雇用形態の変化、平均初婚年齢や出産年齢の高齢化など、働く女性が置かれる環境が大きく変化していると言われています。現在の日本の女性の活躍をどのように見ていますか。


Y:1986年に男女雇用機会均等法が施行されて以来、四半世紀が経ちました。さまざまな社会の変化の中で、働く女性の割合は確実に増えています。数字の中身を見てみると、約10年単位で内容が変わっていることが分かります。女性の年齢と働く女性の割合をグラフにした時、M字曲線を描くと言われていますが、これは学校を出て働き始めたあと、一度結婚や出産で離職、再び働き始めるという傾向があるからです。働く女性が増え始めた最初の10年は、晩婚化などで未婚女性の割合が増えたことが主な要因でしたが、その後10年は、仕事と家庭との両立が可能になってきたことで、既婚女性の働く割合があがったことが理由に加わっています。また、女性の就く職種・職域が広がっただけでなく、課長や部長といったポジションにおいても、タテヨコ共に幅が出てきていると感じています。

 

N:日経新聞7月19日朝刊の副知事へのインタビュー記事で「『女性のために』とういう意識から『女性の力がないと社会・経済が成り立たない』」とのお考えをお持ちと拝見しました。社会や経済の中で強みになる女性の特性はどういう点だと思いますか。


Y:「女性だからこれが得意・苦手」「男性だからこれが得意・苦手」と男女の役割分担を固定的に、分けて考えることをやめれば、より豊かな発想が得られます。そのためには、さまざまなバックグラウンドをもった人々の意見や強みを取り入れるということが大切です。日本社会にそういったダイバーシティ(多様性)の考え方を広めるに当たり、まず女性の参画を高める必要があります。人の強みはそれぞれ異なりますので断定はしませんが、女性の強みをあえて挙げれば、生活者・消費者の視点を持っているということでしょうか。生活者・消費者の視点を持っていると、たとえば、商品を開発する時にきめ細かなニーズに気づくことができます。

 

N:愛知県で女性がさらに活躍するために特に課題となることはありますか。今後どのように女性の活躍を応援されますか。


Y:愛知県は全国平均と比べると男女の役割に対する固定的な分担意識が強くあります。大きな都市・名古屋があるのに、これは意外です。そしてこの“意識”を変えていくことが一番難しいのですが、愛知県でも、ダイバーシティが企業を利することを知ってもらい、そのために重要なポジティブ・アクションの考え方を広めていきたいと考えています。女性自身も固定的な分担意識を見直し、どういう働き方をしたいか考えることも大切ですし、現在すでにある育児休暇などの制度を男性も積極的に利用することで、全体の意識が変わっていくのではないかと考えています。

 

N:ご自身がワークライフバランスのため、心掛けていることを教えてください。


Y:オンとオフの切り替えを意識しています。あとは、リラックス・リフレッシュする時間を長くなくとも持つようにしています。

 

N:「アートに生きた女たち」展をご覧になった感想を聞かせてください。


Y:芸術の分野でも、女性が評価されるにいたるまでは長い道のりがあったことを作品と共に見ることができ、とてもよいテーマだと感じました。時代を追うごとに創作の場所が室内や卓上から外へと広がっていること、主題も人物や静物から風景へと幅広くなっていることを、作品自体の表現と共に楽しみました。

 

N:お気に入りの作品を教えてください


Y:エレン・デイ・ヘールの《自画像》です。図録の表紙で拝見した時から印象に残っていましたが、実物に展示室で向き合った時、力強いまなざしに惹かれました。オキーフとスティーグリッツの夫婦が同じモチーフを絵画と写真で表現している作品が並んでいるのもいいですね。ドリス・リーの《つる草 #1》は色合いが素敵なので自室に飾りたいなと思いました。

 

N:吉本副知事、ありがとうございました!見習い学芸員のぼくも、働くことについてとても勉強になりました。

   男性の意識の持ち方も大切と聞いて、ドキッとしちゃった。

  さまざまなバックグラウンドをもった人が働きやすいと、いろんなアイデアが生まれるんだね。