「2014年4月」のアーカイブ

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「開館15周年記念 ボストン美術館 ミレー展」の開幕に合わせて、ボストン美術館のマルコム・ロジャース館長が来日!

ナボンが憧れのマルコム館長に、ご自身のこと、日本のこと、ボストンのことを伺いました。ボストン美術館を20年に渡り牽引してきたリーダーの風格と紳士的な物腰に、ますますファンになったよ。

最後のビデオメッセージもご覧ください。

 

マルコム・ロジャース館長.JPG

マルコム館長とツーショット
マルコム館長のご専門を教えてください
私はイギリス出身で、ロンドンのナショナル・ポートレイト・ギャラリーでキャリアをスタートしました。そこでは主に、17世紀のイギリス美術と海外からイギリスに渡り活動した芸術家を研究していました。お気に入りの画家は、フランドル地方からイギリスに渡ったアンソニー・ヴァン・ダイクやチャールズ1世のお抱えの画家であったピーター・イーリーです。
写真の展覧会も手掛けたことがありますので、写真も得意分野です。

美術館勤務で大切にされていることは?
まずは美術を愛する気持ち。そして、私は館長ですので、スタッフの質を重視しています。スタッフの質を高く保つために具体的にしていることは、彼らが関心を持てる・面白いと思う、やりがいを感じる仕事を与えることです。また、管理をしすぎないように気を付けています。館長としての務めは、スタッフにワクワクするようなキャリアを提供することだと思っています。

美術館に出勤して朝一番にすることは、何ですか?
驚かれるかもしれませんがいたって普通で、コーヒーを淹れ、パソコンの前に座ります。
時間があるときはなるべくお客様やスタッフの様子を見にギャラリーを回ります。

ボストン美術館のコレクションの中で好きな作品を3つ教えてください
45万点ものコレクションですので、肖像画に絞ってお答えします。ナショナル・ポートレイト・ギャラリーにいた頃から、肖像画にとても関心があります。まずは、エル・グレゴ《修道士オルテンシオ・フェリス・パラビシーノの肖像》。そして、ジョン・シンガー・サージェント《エドワード・ダーリー・ボイトの娘たち》。とても美しい一方ミステリアスな雰囲気があります。そして日本でも人気があると聞いている、ゴッホ《郵便配達人ジョセフ・ルーラン》。
もう1点加えますと、子どもの頃からエジプト美術が大好きですので《メンカウラー(ミケリノス)王と王妃像》もお気に入りのひとつです。

今注目しているアートは何ですか?
百科事典的なコレクションを自負する美術館の一つとして、他の美術館も同様かと思いますが世界中の現代美術を積極的にコレクションに加えるようにしています。もちろん、日本の現代美術にも大いに注目しています。

日本で楽しみにしていることは?
当館の作品が、日本でどのように展示されているかをまず見たいので、真っ先に展示室に向かいます。毎回素晴らしく、とても楽しみにしています。今回の「ミレー展」の展示にも感激しました。名古屋に来るときはミーティングの連続でなかなか観光ができませんが、合間に手羽先を食べるのが楽しみです。ひとつ私の秘密をお話ししますと、一日の終わりにグランコート30階のスターゲイトのバーで名古屋の夜景を眺めながらリラックスする時間がとても好きです。

何度も来日された中で、日本の変化は感じますか?
名古屋ボストン美術館に関して言うと、より活き活きと、開放的な美術館になっているという印象を受けます。イベントやプログラムに加え、マーケティングもより強化されています。
日本国内に目を向けますと、毎回感じるのは「日本の美しさは発見するものだ」ということです。美しい庭も、趣きのあるレストランも、外からはすぐに分かりません。出会うためには、自ら探し、扉を開く必要があります。
菊が見事な季節に来日したことはありますが、実は桜はまだです。いつか引退した後に、ゆっくりと訪れたいです。

ボストンの街の魅力を教えてください
世界都市のひとつでありながら、圧倒されるような雰囲気が無く人間的な規模であるということがひとつ。公園、河、美術館、交響楽団、バレエ、オペラ…文化的要素が詰まっていて、歩いて巡ることもできます。私はイギリス人として、ヨーロッパ的要素が残るボストンに居心地の良さを感じます。アメリカの誕生に深くかかわるその歴史も魅力でしょう。

ナボンの第一印象を教えてください
とっても愛らしいですね。ボストンテリアだとすぐに分かりました。

見習い学芸員のナボンアドバイスをお願いします!
館長の言うことをよく聞くんだよ。