《ラ・ジャポネーズ》着物の柄のヒミツ

2015年1月 6日

さて、いよいよ開館15周年の記念の年を締めくくる「華麗なるジャポニスム展」が始まりました。

本展の代表作、クロード・モネの《ラ・ジャポネーズ》は、当館からボストン美術館にずっとラブコールを送っていた作品だけに、この度ご紹介することができとても嬉しいです。

本作で目を引くのはなんといっても真っ赤な打掛。紅葉とともに眼光鋭く筋骨隆々とした武者が今にも刀を抜こうとする姿があしらわれています。なかなか奇抜な柄ですね。実は、この図柄は能の演目のひとつ「紅葉狩」をデザイン化したものではないかという説があります。鹿狩りにやってきた武将・平維茂(たいらのこれもち)の一行は紅葉見物をする妖艶な美女たちと遭遇し、誘われるままに酒宴を楽しみます。夜もとっぷり暮れて維茂はうかつにも寝てしまいますが、夢に八幡宮の神が現われて女たちは鬼の化身だと知ります。覚醒した維茂は、授けられた神剣で見事鬼女を退治する、というストーリーです。この打掛の武者が維茂だとしたら、まさに鬼女に斬りかかるクライマックスの場面なのでは!?と想像するのも楽しい作品です。おそらくモネはこの物語を知らなかったと思いますが、さて、みなさんならこの作品をどう読み解きますか?

 

クロード・モネ《ラ・ジャポネーズ》.jpg

クロード・モネ《ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)》1876年 
1951 Purchase Fund 56.147
Photograph ©2015 Museum of Fine Arts, Boston.

 

3階ロビーでは、この仮説にもとづき再現した打掛を展示しています。

作品の画面では見えていない全貌が繊細な刺繍で表現されています!

ぜひ、間近でご覧ください♪

 

《ラ・ジャポネーズ》打掛(細部).jpg

 打掛の全貌を美術館でお確かめください!