ボストン美術館 「ジャポニスム展」担当 ヘレンさんにインタビュー!

2015年2月 3日

ボストン美術館(版画・素描・写真部)の「華麗なるジャポニスム展」担当キュレーター ヘレン・バーナムさんが来日!

展覧会への想いや日本についての感想を伺いました!

 

ヘレン・バーナムさん.jpg

《ラ・ジャポネーズ》の打掛を再現した衣装と一緒に

展覧会でぜひ注目してほしいポイント、見逃してほしくないポイントはどこですか

修復後の美しくなったモネ《ラ・ジャポネーズ》はもちろん必見です。古くなったニスを取り除いたことで色が描かれた当時に近づき、また、筆致も細かいところまで見えるようにり、キラキラと輝きを増して躍動感が感じられます。ただ、展覧会の目玉作品なので、本作を“見逃す”人はいませんよね…約150点もの作品がありますので、それぞれぜひ作品の細部にまで注目してほしいです。色々と発見があると思います。

 

お気に入りの作品を教えてください

マネについて研究をしていたので…エドゥアール・マネ《猫の逢引》です。お互いを見つめる思わせぶりな2匹の猫がまるで人間のようで、マネのユーモアセンスが感じられます。

会場ではさまざまなポーズで表情豊かな猫を描いた三代歌川広重《百猫画譜》と一緒に展示しています。

 

エドゥアール・マネ《猫の逢引》.jpg

エドゥアール・マネ《猫の逢引》1868年
 

展覧会を担当されて新しく発見したこと、また、驚いたこと、興味深いことはありますか

ボストンから日本というこの距離を越えて、多くの日本の皆さんに作品をご覧いただけることに、改めて驚きを感じています。それらはただの作品ではなく、ゴッホら日本に憧れつつも日本に来ることが叶わなかった画家によるものです。私は飛行機に乗り、たった1日で日本に着きました。この違いを考えると、感慨深いです。

また、パリに住んでいたこともありますが、外国ということを除けばパリと日本にそれほど大きな違いを感じないこともまた、時代の流れを感じます。

 

展覧会から、当時の欧米での日本ブームは大変熱狂的だったということが分かります。現代のアメリカでの日本文化の存在感についてどのように感じますか。

すでに日常の一部になっている日本文化があります。私の子どもたちも「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」などの宮崎アニメが大好きです。

6年前からボストン美術館で働き始めて、ボストン美術館における日本の存在の大きさを実感しています。日本のことを学ぶチャンスを得られ、幸運だと思っています。

 

日本の印象はいかがですか

初めて日本に来て、多くの人と同様、食事をとても楽しんでいます。食事の盛り付けから、日本人の繊細さが伝わってきますね。子供たちが大きくなったら連れてきたいです。昨日京都に寄りましたが、京都と名古屋で受ける印象がガラリと違い、驚いています。名古屋は想像よりも大きな街でした。

 

最後に、展覧会をご覧になる皆様にメッセージをお願いします

東京と京都で26万人以上の皆さんが展覧会をご覧になったと聞き、感激しています。先程展示室に行きましたが、名古屋の皆さんも楽しんでくださっているようでした。修復後初公開の《ラ・ジャポネーズ》を含む多くの作品が日本で初めて公開されますので、ぜひこの機会に多くの方に見ていただきたいです。

 

ヘレンさん、ありがとうございました!