「2013年5月- アートに生きた女たち 展」のアーカイブ

 

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第8回目のBeautiful Business Womanは、先月愛知県副知事に就任された吉本明子さんです。吉本副知事は東京大学経済学部をご卒業後、1985年に旧労働省に入省。農林水産省経営局女性・就農課長、厚生労働省雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課長、厚生労働省職業能力開発局総務課長を歴任され、特に女性の社会進出支援に取り組まれてきました。女性の働き方と展覧会のご感想を伺いました!

 

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大物ゲストにちょっぴり緊張

ナボン(以下N):厚生労働省で女性の社会進出支援に取り組んでおられたと聞きました。具体的にはどのような社会進出支援をされていたのですか。


吉本副知事(以下Y):女性の社会進出支援という意味では、1年前まで籍を置いていた厚生労働省雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課で重点的に取り組んでいました。具体的には、個々の企業の雇用管理の実態を見て、男女雇用機会均等法がきちんと守られるようにすることが基本的な仕事でしたが、それにとどまらず、ポジティブ・アクション(*男女労働者の格差解消に向けて個々の企業が行う自主的かつ積極的な取組)の考え方を広めるよう努めてきました。

 

N:日本社会全体の高齢化や雇用形態の変化、平均初婚年齢や出産年齢の高齢化など、働く女性が置かれる環境が大きく変化していると言われています。現在の日本の女性の活躍をどのように見ていますか。


Y:1986年に男女雇用機会均等法が施行されて以来、四半世紀が経ちました。さまざまな社会の変化の中で、働く女性の割合は確実に増えています。数字の中身を見てみると、約10年単位で内容が変わっていることが分かります。女性の年齢と働く女性の割合をグラフにした時、M字曲線を描くと言われていますが、これは学校を出て働き始めたあと、一度結婚や出産で離職、再び働き始めるという傾向があるからです。働く女性が増え始めた最初の10年は、晩婚化などで未婚女性の割合が増えたことが主な要因でしたが、その後10年は、仕事と家庭との両立が可能になってきたことで、既婚女性の働く割合があがったことが理由に加わっています。また、女性の就く職種・職域が広がっただけでなく、課長や部長といったポジションにおいても、タテヨコ共に幅が出てきていると感じています。

 

N:日経新聞7月19日朝刊の副知事へのインタビュー記事で「『女性のために』とういう意識から『女性の力がないと社会・経済が成り立たない』」とのお考えをお持ちと拝見しました。社会や経済の中で強みになる女性の特性はどういう点だと思いますか。


Y:「女性だからこれが得意・苦手」「男性だからこれが得意・苦手」と男女の役割分担を固定的に、分けて考えることをやめれば、より豊かな発想が得られます。そのためには、さまざまなバックグラウンドをもった人々の意見や強みを取り入れるということが大切です。日本社会にそういったダイバーシティ(多様性)の考え方を広めるに当たり、まず女性の参画を高める必要があります。人の強みはそれぞれ異なりますので断定はしませんが、女性の強みをあえて挙げれば、生活者・消費者の視点を持っているということでしょうか。生活者・消費者の視点を持っていると、たとえば、商品を開発する時にきめ細かなニーズに気づくことができます。

 

N:愛知県で女性がさらに活躍するために特に課題となることはありますか。今後どのように女性の活躍を応援されますか。


Y:愛知県は全国平均と比べると男女の役割に対する固定的な分担意識が強くあります。大きな都市・名古屋があるのに、これは意外です。そしてこの“意識”を変えていくことが一番難しいのですが、愛知県でも、ダイバーシティが企業を利することを知ってもらい、そのために重要なポジティブ・アクションの考え方を広めていきたいと考えています。女性自身も固定的な分担意識を見直し、どういう働き方をしたいか考えることも大切ですし、現在すでにある育児休暇などの制度を男性も積極的に利用することで、全体の意識が変わっていくのではないかと考えています。

 

N:ご自身がワークライフバランスのため、心掛けていることを教えてください。


Y:オンとオフの切り替えを意識しています。あとは、リラックス・リフレッシュする時間を長くなくとも持つようにしています。

 

N:「アートに生きた女たち」展をご覧になった感想を聞かせてください。


Y:芸術の分野でも、女性が評価されるにいたるまでは長い道のりがあったことを作品と共に見ることができ、とてもよいテーマだと感じました。時代を追うごとに創作の場所が室内や卓上から外へと広がっていること、主題も人物や静物から風景へと幅広くなっていることを、作品自体の表現と共に楽しみました。

 

N:お気に入りの作品を教えてください


Y:エレン・デイ・ヘールの《自画像》です。図録の表紙で拝見した時から印象に残っていましたが、実物に展示室で向き合った時、力強いまなざしに惹かれました。オキーフとスティーグリッツの夫婦が同じモチーフを絵画と写真で表現している作品が並んでいるのもいいですね。ドリス・リーの《つる草 #1》は色合いが素敵なので自室に飾りたいなと思いました。

 

N:吉本副知事、ありがとうございました!見習い学芸員のぼくも、働くことについてとても勉強になりました。

   男性の意識の持ち方も大切と聞いて、ドキッとしちゃった。

  さまざまなバックグラウンドをもった人が働きやすいと、いろんなアイデアが生まれるんだね。

 

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第7回目のBeautiful Business Womanは、名古屋ファッション・ビューティー専門学校の校長先生、山田美智子さんです。お仕事や展覧会のご感想をうかがいました!
 
ナボン(以下N):現在、校長先生、学園の理事、教授と様々な立場でご活躍されている山田先生ですが、ファッションの道へ進まれたきっかけはなんですか? 
 
山田美智子さん(以下Y):私の場合、「よし、これからファッションで生きていくぞ!」と一大決心して、この仕事をしてきたわけではありません。私の主人が、本校の創立者の3代目にあたり、義理の父である初代から、義理の母である2代目の後継者にならないかと言われたことが始まりでした。初代はとても先進的な考えを持った人で、これからは女も手に職を持たねばならないと、かねてから考えていたようです。
 
N:そうだったのですか!でも、いきなり「今日から校長先生だ!」と言われても、大変だったのではないですか?
 
Y:確かに大変ではありましたけど、私の実家は着物を仕立てていたので、着付けや和裁は一通りできました。当時の人は、みんなある程度できるように育てられていたのだと思います。本校も、もともとは和裁が専門の学校としてスタートしたのですよ。今はないのですが、和裁のコースがあった頃は、義理の母も、もちろん私も授業をしました。義理の母は97歳で亡くなったのですが、93歳まで教壇に立っていました。今回、「アートに生きた女たち」という展覧会のタイトルをきいて、そんな義理の母の姿が頭をよぎりましたよ。
 
N:すごいお母さまですね!気が引き締まりますね!
 
Y:そうですね。生徒たちにとって、優れた技術をよく見て、真似ることが第一歩になりますから、義理の母はよく、「私が手を動かすから、あなたが説明して。」といった感じで、お手本を見せていました。「本物を見せる」というのは、私の教育方針の一つです。ファッションに関することだけでなく、なんにせよ、本物の価値を知っているということは、その子の技術やアイディアを洗練させるのです。例えば、以前、名古屋の商業高校の生徒たちに、生活文化教育の一環として、食文化の授業をしたことがありました。その時に、本学が養蜂をしている、不純物の一切入っていない、本当の蜂蜜を少しいただいて、生徒たちに食べてもらったのです。でも、食べ慣れていない味だったらしく、「あまり美味しくない」と言われてしまったんです!本物に出会ったときに、その価値をそのまま理解するためには、「本物とはなにか」を知っておく必要があります。改めて、その大切さを感じました。
 
N:お仕事をされているときに、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
 
Y:大きく2つありますね。まず1つめは、皆で力を合わせて何かをやり遂げたときです。例えば毎年開催しているファッション・ショーなどがそうです。イベントは大きくなるほど準備も大変ですが、その分無事にやり終えた時の達成感は、何にも代えがたいものになります。もう一つが、人と人との繋がりを感じるときです。私は人との繋がりを大切にすることが、仕事をする上で一番大切なことだと思っています。自分が困っていて、手を差し伸べてもらったとき、誰かが困っていて自分が力になれたとき、大きな喜びを感じます。
 
N:「アートに生きた女たち」展をご覧になった感想を教えて下さい。
 
Y:展覧会を拝見して、改めて女性って強いんだな、と感じました。もちろんそれは優しさを含んだ強さなのですが、作品一つ一つに思いが圧縮されたような、強固な印象を受けました。また、描かれた女性たちの視線の鋭さにも感動しました。肖像画も自画像もあったかと思うのですが、強い意思が反映されているようでした。
 
N:特に印象に残っている作品はありますか。
 
Y:サラ・ベルナールの≪幻想的なインク壺≫ですね。その姿勢や表情に、すごい迫力を感じました。展覧会全体を見てから、もう一度、その作品を見に戻ったほどです。とても印象に残っています。
 
N:ナボンも、ナナちゃんプロジェクトで何度か名古屋ファッション・ビューティー専門学校にお邪魔したけど、ファッションの奥深さを感じたよ~!山田先生、お忙しいところありがとうございました!

 

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第6回目のBeautiful Business Womanは、岡崎市美術博物館の学芸員、千葉真智子さんです。岡崎市美術博物館で開催中の「ユーモアと飛躍」展の見どころや「アートに生きた女たち」展の感想についてうかがいました!
 

ナボン(以下N):あいちトリエンナーレ2013の並行企画「ユーモアと飛躍―そこにふれる」ですが、まずタイトルにとても惹かれました。このタイトルにはどういった思いが込められているのでしょうか。


千葉真智子さん(以下T):あいちトリエンナーレが「揺れる大地」という、とてもシリアスなテーマを銘打っているのに対し、この展覧会のテーマは「ユーモア」です。言葉だけ聞くと、全く真逆の、軽々しいテーマであると感じられるかもしれません。しかし、私たちも大真面目です。私はこの「ユーモア」こそ、震災後の美術と社会の在り方を模索する中で、とても重要であると考えます。深刻な事象を深刻に捉え、熟考することも、もちろん大切です。けれど、現状の枠組みをひっくり返したい、軽やかに飛び越えたいと思う時、「ユーモア」による笑いは、驚くべき力を発揮します。この「ユーモア」が持つ飛躍力こそ、今の社会に必要なのではないかと考えました。また、サブタイトルである「そこにふれる」の「そこ」には、「底」と、ここの先にある「そこ」という、2つの意味を持たせています。発案当初は「底」のイメージの方が強かったのですが、チラシやポスターをデザインしていく中で、ひらがなにするとどちらの意味にもとれるし、広がりができてテーマに合っているね、ということになり、ひらがな表記で「そこにふれる」となりました。
 
N:この展覧会は、7組の作家の作品を紹介されていますが、特に注目してほしい作家は誰ですか。


T:難しいですね。1人を挙げるとするなら、小林耕平さんでしょうか。彼の他者を巻き込んだ制作スタイルはとても興味深いです。本展の会期中に毎回異なるゲストを呼んでのデモンストレーションを5回実施する予定ですが、どんなものが出来上がるのか、館内スタッフのみならず、ゲストにも小林さんにも分かりません。他者を巻き込みながら作品を飛躍させていく小林さんの作品に、ぜひ注目してほしいです。
 

N:8月10日から「あいちトリエンナーレ2013」が始まり、東海地方で現代美術が盛り上がるといいな、と思っています。千葉さんは今の日本の現代美術を、どのように見ていますか。
 

T:作家と作品との関わり方に変化を感じています。作品の解釈を全て他者に委ねてしまうのではなく、ある程度どう見せたいのか、どのように関わってほしいかを把握(計算)して、手綱をとっている印象があります。ある意味でとても積極的に、作家が作品の前に出てきていて、自己プロデュースの能力が重視されているように感じています。また小林さんのように、一つの意味に作品が収斂していくのを敢えて避けるような作家も多くいるように思います。
 
N:「アートに生きた女たち」展をご覧になった感想を教えて下さい。
 
T:「女性の作品だ」と思って鑑賞して初めて女性芸術家を意識するのであって、作品から女性性は感じられるものではないなというのが第一印象です。初めて拝見する作家の作品も多く、新鮮でした。女性をテーマとした展覧会ですが、アメリカ人作家の作品が多く、アメリカ美術についても、とても勉強になりました。ボストンのノース・エンドに住む移民女性たちのために設立されたサタデー・イヴニング・ガールズなど、アメリカ美術の背景にある歴史について、考えさせられました。


N:印象に残っている作品はありますか。


T:横長の画面に傘を持った人々が描かれていた、エメ・ラムの≪吹雪≫が不思議な構図で印象に残っています。女性作家ということで、シュテットハイマーの≪プラシッド湖≫や、ダッドソンの≪揺りかご(降誕)≫など装飾性の高い作品が紹介されていて、面白く拝見しました。
 
N:現代美術って作家さんが生きていて、直接話を聞いたりできることも楽しみの一つだよね。ナボンも「ユーモアと飛躍」展はもちろん、トリエンナーレもいっぱい楽しむぞ!千葉さん、お忙しいところありがとうございました!

 

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岡崎市美術博物館で開催中の

ユーモアと飛躍 そこにふれる

について詳しくはこちら
 

 

 

 

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第5回目のBeautiful Business Womanは、ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋 マーケティングPR課の日置萌さんです。

ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋さんと名古屋ボストン美術館は来年一緒に15周年を迎えます!

 

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ホテル15階のウェディングラウンジで日置さんとパチリ!
素敵な空間にドキドキしたよ。

ナボン(以下N):ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋さんとは、「アートに生きた女たち」でタイアップメニュー(ケーキ、ランチ、カクテル)としてコラボレーションをしていますが、マーケティングPR課でのお仕事を教えてください。


日置さん(以下H):マーケティングPR課全体ではホテルのレストラン、イベント、ウェディングの広報活動をしていますが、私の担当はウェディングです。ウェディング関係の雑誌やwebを発行しているメディアと一緒に当ホテルウェディングのご紹介をしています。もちろん、隔月で発行している当ホテルの情報誌”Wing”やwebサイト、メールマガジンでも定期的に情報を発信しています。

 

N:日置さんはウェディングのお仕事をされてどれくらいなのですか。


H:直接お客様のウェディングを担当させていただくブライダル部門で5年間経験を積み、マーケティングPR課のウェディング担当に移って3年になります。この3年間、新しい立場でウェディングを盛り上げるにあたり、ブライダル部門での経験が生きています。異動してからは、より広い視野を持つことができました。

 

N:最近のウェディングのトレンドはありますか。


H:若い方には、よりプライベートなウェディングが人気です。他のカップルと一緒にならないゲストハウスやレストラン、オリジナルのプランによりゲストにも楽しんでもらいたいと希望される方が多いようです。ホテルウェディングは、ホテルの歴史やブランドに特別感をもってお選びいただくことが多いため、来年15周年を迎える当ホテルもそのような視点から選んでいただけるよう工夫しています。また、金山駅南口すぐのとても立地がよいところにあるということも大事なPRポイントです。この15年間で、名古屋ボストン美術館さんやアスナル金山さんのおかげで金山が名古屋の中の“エリア”として確立してきたように感じます。

 

N:「アートに生きた女たち」展をご覧になった感想を教えてください。


H:“女性”芸術家の作品、と聞いて「ふんわりした、小ぶりな作品が見られるのかな」と想像したのですが、想像に反してしっかりと力強ささえ感じる作品が多いことに驚きました。見応えがあり、色遣いも素敵です。人物画のまなざしが特に印象的でした。鑑賞の際には、ぜひ、音声ガイドで作品のエピソードを聞いていただきたいです。知って見ると、鑑賞の充実度が全然違います。

 

N:ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋さんと名古屋ボストン美術館はナボンが来るずっと前から同じビル内で一緒に頑張ってきました。来年、共に15周年を迎え、これからも金山を盛り上げていきたいな!

 

「アートに生きた女たち」展&ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋タイアップメニューはこちら!!

 

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オリジナルケーキ「ラ フィーユ」
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ブーシュ
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オリジナルカクテル 「ルブラン」「ノーブルローズ」