「2015年1月-華麗なるジャポニスム展」のアーカイブ

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4月22日(水)に視覚障がい者向けイベント「触れるプログラム モネの油絵《ラ・ジャポネーズ》に迫る!」を開催しました。 今回は展覧会の作品の中からモネの《ラ・ジャポネーズ》を詳しく鑑賞していきました。

 

まずは立体コピーに触れていただきながら作品の全体像を説明していきます。立体コピーは作品全体と着物の柄の拡大図の2種類があり、皆さんじっくりと指で触りながら絵を把握されていました。

続いて3つの班に分かれ、それぞれ道具を用いながら、「作品の大きさと人物のポーズ」、「色と着物」、「背景にある団扇と手に持っている扇子」という3点について詳しくみていきました。

 

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紐を使いながら作品の大きさを体感してもらったり、打掛に触れながら着物の柄の細かい部分を感じてもらったり、団扇にさわって団扇の形の違いを感じても らったり…。実際に触れてみると打掛が想像以上に重いことや作品が自分と同じくらいの大きさだということがわかり、皆さんの関心も高まっていくようでし た。

 

最後に展示室内の作品の前へ移動。学芸員より着物の柄の主題となっている物語や作品修復の話といった作品のエピソードをききながら皆さん熱心に鑑賞されていました。

 

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3月26日(木)に、ジャポニスム展の工芸作品にも用いられている七宝の技法について学ぶイベント「七宝ってナンダ?」を実施しました。

油絵や日本画、陶磁器、版画など、展覧会ごとにテーマを変えて行っている人気イベントの第5弾。

今回は6組15名の方々が参加しました。
 

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まず七宝がどこで生まれたのか、何に使われてきたのか、その歴史を知ります。
実は私たちの身近なものにも使われている七宝。皆さんも一度は目にしたことがあるはずです。

 

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そして、七宝が出来上がっていく工程を、素材に触れながら学びます。
「ガラスの粉って、どのくらい細かいの?」
「すべすべした表面は、どの段階でできるの?」
実際に触ってみることで、たくさんの職人さんたちの辿った工程を実感することができます。

 

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このイベントは次回の「Go! Go! 家族でびじゅつかん」期間中の、5月5日(火)にも実施します。

親子で、ご夫婦で、お友達同士で、ぜひ参加してみて下さい。

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2月12日(木)に、普段とはすこし違った美術鑑賞を楽しむイベント「心の眼で見る体験」を実施しました。

展覧会恒例となっている、このイベント。今回も5組10名のご夫婦やお友達同士のペアが参加しました。

 

目隠しをしたペアの相手に、作品を言葉で説明します。

一度は見たことのある有名な絵画。

でも、言葉で説明しようとすると、案外難しいものです。

「女性が着ている着物の柄は?」

「うちわは全部で何枚描かれている?」

学芸員の質問に沿って、詳しく説明していきます。

心に名画は描けたでしょうか。

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最後に、目隠しを外してご対面。担当学芸員から、さらに詳しい作品解説を聞いて終了です。

目隠しをした方も、していない方も、普段では気が付かなかったような、新たな発見があったのではないでしょうか。

このイベントは「Go! Go! 家族でびじゅつかん」期間中の、3月24日(火)、4月29日(水)にも実施します。

親子で、ご夫婦で、お友達同士で、ぜひ参加してみて下さい。

 

ボストン美術館(版画・素描・写真部)の「華麗なるジャポニスム展」担当キュレーター ヘレン・バーナムさんが来日!

展覧会への想いや日本についての感想を伺いました!

 

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《ラ・ジャポネーズ》の打掛を再現した衣装と一緒に

展覧会でぜひ注目してほしいポイント、見逃してほしくないポイントはどこですか

修復後の美しくなったモネ《ラ・ジャポネーズ》はもちろん必見です。古くなったニスを取り除いたことで色が描かれた当時に近づき、また、筆致も細かいところまで見えるようにり、キラキラと輝きを増して躍動感が感じられます。ただ、展覧会の目玉作品なので、本作を“見逃す”人はいませんよね…約150点もの作品がありますので、それぞれぜひ作品の細部にまで注目してほしいです。色々と発見があると思います。

 

お気に入りの作品を教えてください

マネについて研究をしていたので…エドゥアール・マネ《猫の逢引》です。お互いを見つめる思わせぶりな2匹の猫がまるで人間のようで、マネのユーモアセンスが感じられます。

会場ではさまざまなポーズで表情豊かな猫を描いた三代歌川広重《百猫画譜》と一緒に展示しています。

 

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エドゥアール・マネ《猫の逢引》1868年
 

展覧会を担当されて新しく発見したこと、また、驚いたこと、興味深いことはありますか

ボストンから日本というこの距離を越えて、多くの日本の皆さんに作品をご覧いただけることに、改めて驚きを感じています。それらはただの作品ではなく、ゴッホら日本に憧れつつも日本に来ることが叶わなかった画家によるものです。私は飛行機に乗り、たった1日で日本に着きました。この違いを考えると、感慨深いです。

また、パリに住んでいたこともありますが、外国ということを除けばパリと日本にそれほど大きな違いを感じないこともまた、時代の流れを感じます。

 

展覧会から、当時の欧米での日本ブームは大変熱狂的だったということが分かります。現代のアメリカでの日本文化の存在感についてどのように感じますか。

すでに日常の一部になっている日本文化があります。私の子どもたちも「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」などの宮崎アニメが大好きです。

6年前からボストン美術館で働き始めて、ボストン美術館における日本の存在の大きさを実感しています。日本のことを学ぶチャンスを得られ、幸運だと思っています。

 

日本の印象はいかがですか

初めて日本に来て、多くの人と同様、食事をとても楽しんでいます。食事の盛り付けから、日本人の繊細さが伝わってきますね。子供たちが大きくなったら連れてきたいです。昨日京都に寄りましたが、京都と名古屋で受ける印象がガラリと違い、驚いています。名古屋は想像よりも大きな街でした。

 

最後に、展覧会をご覧になる皆様にメッセージをお願いします

東京と京都で26万人以上の皆さんが展覧会をご覧になったと聞き、感激しています。先程展示室に行きましたが、名古屋の皆さんも楽しんでくださっているようでした。修復後初公開の《ラ・ジャポネーズ》を含む多くの作品が日本で初めて公開されますので、ぜひこの機会に多くの方に見ていただきたいです。

 

ヘレンさん、ありがとうございました! 

 

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《ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)》の前にて
馬場館長:
本日はお忙しい中、ご来館いただきありがとうございました。
当館は、名古屋財界の皆様のご支援とご協力により昨年4月に開館15周年を迎えることができました。
これまでご支援いただいた皆様に心よりお礼申し上げます。
そこで開館15周年にあたり会頭より一言いただけますでしょうか。

岡谷会頭:
名古屋ボストン美術館の開館15周年を迎えられ心よりお祝い申し上げます。

貴館は、名古屋商工会議所に設立準備委員会を設置したことをはじまりとしております。ボストン美術館との姉妹館提携というユニークな施設の設立は、これまで東海地方の皆様を中心とする全国各地の来館者にボストン美術館が所蔵する様々な分野に及ぶ一流の芸術作品の鑑賞を可能としました。
また、学校法人賛助会制度や中学生以下の無料化を通じて、多くの学生、児童が美術に触れる機会を提供しておられます。
このように幅広い年齢層の皆さんに芸術作品をご覧いただいておりますことは、当地域の文化振興はもとより、芸術・文化教育に大きく貢献しておられると思います。

 

 

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馬場館長:
ありがとうございます。
これからも微力ながら当地域に貢献できますよう心掛けてまいります。
先ほどは当展覧会の顔となるクロード・モネの《ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)》をご覧いただきましたが、作品の印象をお聞かせいただけますか。


岡谷会頭:
以前、ボストン美術館でも見た記憶がありますが、改めて拝見すると非常に大きな作品だと思いました。日本の扇子や団扇がふんだんに使われており日本文化の影響が感じられます。カミーユ・モネが赤い着物を身にまとい扇子を広げて微笑んでいる姿は、大変魅力的でジャポニスムの代表作として展覧会の顔にふさわしい作品であると思います。

馬場館長:
私も大変好きな作品の一つです。
本作は、1876年の第2回印象派展に出展された初期ジャポニスムの代表作と言えます。

今回の展覧会では、本作の他、モネの《睡蓮》、ゴッホの《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》や歌川広重、葛飾北斎などボストン美術館が誇る浮世絵の名品等、148点が展示されております。
西洋の芸術家たちが日本の浮世絵や工芸と出会い、何を学び取り入れ、新たな美を創造したのか検証することを展覧会のテーマに掲げております。多くの方にご来館いただければと思っております。

 

 

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名古屋商工会議所 岡谷会頭

岡谷会頭:
ところで東京美術学校(現:東京藝術大学)の校長であった岡倉天心は、ボストン美術館と関係が深いとお聞きしました。アメリカに日本の美術品が多く所蔵されていることは、天心と関係がありますか。

馬場館長:
当時、東京大学教授であったアーネスト・フェノロサが、廃仏毀釈で見捨てられた日本の美術品に光を当て、日本の優れた美術作品を ボストン美術館のコレクションに加える橋渡しをしました。これらの美術品は、ボストンに渡って戦禍を免れ、現在もボストン美術館のコレクションとして多 くの方々にご覧いただいております。このフェノロサの教え子であったのが岡
倉天です。彼は後にボストン美術館の東洋美術部の部長になり、ボストン美術館のコレクションの充実を図りました。
では、最後に本展と名古屋ボストン美術館への期待をお聞かせいただけますか。

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馬場館長
岡谷会頭:
本展は、ボストン美術館が所蔵する西洋と日本の名作が一堂に見られる貴重な機会でございます。東京・京都と巡回して名古屋で見納めとお聞きしておりますので、地元の皆様はもとより全国各地の皆様にご覧いただければと思います。

名古屋ボストン美術館につきましては、今後も芸術・文化の発信基地の一つとして当地域並びに全国に向けて情報発信をしていただくとともにボストン美術館との展覧会を通じた交流により日米文化交流の懸け橋となることを期待しております。
これからも貴館がますますご発展されるよう心より祈念しております。

馬場館長:
本日は、どうもありがとうございました。
今後もより多くの皆様に楽しんでいただけるよう心掛けてまいります。